木々楽々(キキララ)ブログ

森林インストラクター、樹医の目線から自然環境について考えてみたい、またプラスチックより持続可能な資源「木」を使用した木工品の紹介とDIY を楽しみましょう。

塗装の基本(学んで楽しむ)No. 2

木材の特徴

木材はとても塗装がしやすい素材であり、塗料の食いつきもよい、ただし樹種によっては塗装を吸い込み過ぎるという欠点があります。
その場合は「目止め」という作業をします。これは「とのこ」と呼ばれる粘土を表面に塗り、吸い込みの原因となっている表面の細かい穴を埋めます。

木には独特の美しい木目があり、樹種によって様々な表情があります。そうした木目をさらに強調するために、ニスやステインといった木材特有の塗料を塗ります。

ステイン塗料と造膜(ぞうまく)塗料

塗料に使われる顔料や染料には、木材に染み込んで塗膜を張らないステイン塗料と染み込まずに塗膜を張る造膜塗料があります。どちらの塗料も水性、油性があります。

f:id:KIkiRAra:20200724044102j:plain

ステイン塗料

ステイン塗料は木材用の着色剤です。浸透性なので木目がしっかり残り、白木も高級感ある雰囲気に仕上がります。表面を保護する塗膜作用がないので、透明ニス、またはワックスで上塗りすると良いでしょう。

造膜系塗料

造膜系塗料は主にワックスやウレタンニスという種類があります。無色透明で塗ると木目と木地色が強調され光沢が増します。表面にしっかりと塗膜をつくり保護の役割をします。顔料で色を着けた「着色ニス」と呼ばれる塗料もあります。着色ニスは色ムラが出来やすいので初心者には扱いが難しいので、初心者におすすめは(ステイン+ニス、ワックス)で塗装する方法が安全にペイントできます。

不透明塗装(一般塗料)

木目も木地色も塗りつぶす場合は、一般の色付き塗料(ペンキ)を使います。一般塗料は水性、油性のほか屋外向け、屋内向け、木工品向けなど用途別に細かく分類されています。
一般塗料を塗装することで木目を塗りつぶすことはできます。ただ木の質感は出るので木材独特の雰囲気が損なわれることはありません。
表面のキズを隠したい、木目があまり美しくないなど、様々な理由から用いられることが多いようです。